凶暴な虫として知られているスズメバチの世界は、あまり知られていないことも多くあります。
一般的には目にすることの無い、スズメバチについて特徴や種類、そしてスズメバチに関しての注意などを中心に、その世界をご紹介していきます。
スズメバチの特徴
強力な毒針と攻撃性を持っている
スズメバチの特徴として外せない要素であるのが、その危険性です。一般的に周知されているように、スズメバチはとても凶暴な性格を持っていると同時に、強力な毒を持っています。
蜂の毒には人間の体に入るとアレルギー反応を起こす物質がいくつか含まれているのですが、スズメバチの場合、その毒の成分が多いです。そのため、複合的な毒によって刺された人間はアナフィラキシーショックを起こして死に至ることもあります。
しかも、このような毒を持ちつつ、人間を敵だと認識するとすぐに刺すという性質も持っているため、かなり危険な昆虫だと考えていいでしょう。
ボールのような巣を作る
多くのスズメバチのもう一つの特徴であるのが、その住処である巣の構造です。その巣を外から見ると、まるでマーブル状のボールのような丸い巣を作ります。
代表的な蜂である、ミツバチやアシナガバチの巣は、ハニカム構造がむき出しであるものが多いです。それらと比較すると、スズメバチの巣は外を丸く覆われており、外にハニカム構造が出ていることはありません。
この構造から、スズメバチは巣の中でどのような生活や動きをしているのか分かりません。その点は、ややミステリアスな印象を受ける部分でもあります。
スズメバチの種類
人の生活圏に居るスズメバチの種類
スズメバチの仲間は世界中に分布しており、その種類も多いです。世界では67種類が確認されており、日本に生息している種類は16種類となっています。
その中でも人間の生活圏に居る代表的なスズメバチの種類であるのが、キイロスズメバチとコガタスズメバチです。キイロスズメバチは都会のような人間の生息地でも適応した種類であるため、人間との接触も多く、刺される事件が多く起こっているのもこの種類です。
コガタスズメバチは、自然の中でも自然の無い場所でも柔軟性を持って巣を作ることができるため、人間の生活圏で生息しています。基本的に攻撃的では無い性格ですが、不意に巣に近づいてしまうことで、人が襲われる事例も多いです。
種類によって体型が違う
スズメバチはその他の種類の蜂に比べて大型の蜂です。しかし、そのスズメバチの種類ごとに比較をすると、その種類によって体型が違ってきます。
その体型を大まかに分けると、大型・中型・小型の3分類できます。大型のスズメバチで有名なのはオオスズメバチであり、大きい働き蜂で4センチ程と世界最大です。中型のものは、前項で紹介したコガタスズメバチがそれにあたり、大きい働き蜂で3センチ程です。小型のスズメバチは、これも前項で紹介したキイロスズメバチがそこに含まれ、大きいものでも2.4センチ程とかなり小さいです。
このように、全体的に大型のイメージのあるスズメバチも、スズメバチの中だけで見てみると体型に大きな差があることがわかります。
スズメバチに関する注意点
威嚇しないように注意
スズメバチは攻撃性が高い種類のものが多いです。そのため、こちらがちょっとでもスズメバチの逆鱗に触れるようなことがあれば、襲われる可能性があります。
襲われないようにするための注意点として、まずは威嚇しないように注意してください。スズメバチを攻撃したり、巣に近づいたり、手を振るような行為などは警戒されて攻撃をしかけてくる可能性がかなり高い行為です。
もしもスズメバチに見つかった時は、動揺せずにゆっくりと後ずさりするようにして距離を取り、逃げるようにしましょう。
スズメバチの前では黒い色の服を着ない
蜂全般にも言えることですが、特にスズメバチについては黒い色の服を着ないようにしてください。これは、黒い色に対してスズメバチは攻撃性をしかけてくる傾向があるからです。
なぜ黒い色に対して反応をするのか。それについては諸説ありますが、黒が天敵のクマの毛色と同じであることや、蜂を食用とするアジア人の髪の毛が黒であること、黒が熱を吸収しやすくその熱に反応しているなどです。
普段の生活の中で黒色を着るのは問題無いですが、スズメバチが近くに居る環境で黒色の服を着ていると襲われる可能性や確率が高くなります。ですので、極力、黄色や白色などの服を着るようにしてください。
まとめ
スズメバチは世間的なイメージと同様に、他の蜂に比べて大きく、危険な虫です。しかし、その中でも個体差があるため、小さいスズメバチも存在しています。
私たちの生活圏にも多くのスズメバチが居るため、近づきすぎないようにし、スズメバチに襲われることのないようにしましょう。
ハチの攻撃や刺されたときについて詳しくは→ハチの攻撃・ハチ刺されについて